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新たな挑戦を誓う

十川ゴム、創業100周年記念祝賀会を開催

工業用品 2025-06-02

十川ゴム(十川利男社長)は5月23日、リーガロイヤル大阪(大阪府大阪市)で創業100周年記念祝賀会を開催した。当日は主要取引先をはじめ、仕入先など、関係各社197社から215人が参加、十川ゴムからは社長、副社長、役員・幹部社員など30人弱が出席した。

あいさつする十川社長

197社、215人が参集し祝う

 開場にあたり、大阪フィルハーモニー交響楽団のピアニスト大西隆弘氏のピアノ演奏に迎えられ入場。モデルの橋場もも氏を起用した創業100周年記念ムービーを流し、十川ゴムの歴史を回顧した。

 式典冒頭、十川社長が登壇し「当社は今年5月25日をもって創業100周年を迎える。1925年の創業当時、我が国日本は昭和の幕開け、そして大きな時代の変化を迎えていた。

 当社の歩みを振り返ると、最初に製造を始めたのは、ラムネビンの口ゴムパッキンで、その後多くの製品を作り上げ、歴史をスタートした。もちろん順風満帆ではなく、その頃に起こった室戸台風の際には、新築したばかりの工場が倒壊するという出来事もあった。

 やがて当時の国際情勢が緊張する中、貴重な天然ゴムが配給制となり、太平洋戦争の開戦、そしてあたりは一面の焼け野原、雨をしのぐ場所もないという当時、我が国は今の私には想像すらできない世界最貧国という位置付けにあった。まさにゼロからの出発で、高度経済成長へと歩みを進めてきた。当社が春の選抜高校野球のテレビコマーシャルを通じて、日之出馬印として活動したのも、この昭和の高度成長期だった。

 一方、急激な経済成長のもと、労働争議が広がる中で当社も操業を一時停止するような経験もあったが、当時の経営者の信念は『経済的な問題ならいざ知らず、思想による闘争であるならば、一歩たりとも引くわけにはいかない。もし十川ゴムに社会的使命があるならば、必ずや問題は解決する』との信念に基づいて経営に当たった。この経験を経て、現在の社是の精神、すなわち人づくり、そして従業員の幸福を実現するという経営理念を策定し、ここまで歩んできた。この100年という長きにわたり、十川ゴムを指導頂いたご臨席の皆様には、ただただ感謝の気持ちでいっぱいだ。未来の十川ゴムを思い、懸命に我が社を支えてくれた人がおり、それは本日ご臨席の会社様とそのご先輩方であり、2025年とは、その先人たちが100年前に夢見た素晴らしい未来だ。今度は私たちが100年後の未来を、皆様とともに夢見る番で、できるわけがないということを必ずやってみせると信じて、新たな挑戦に邁進する」と力強く今後の抱負も合わせあいさつとした。

来賓のあいさつをする
西山ニシヤマ会長


乾杯のあいさつをする松浦日本ゼオン取締役常務執行役員


 続いて来賓として、長年にわたる主要代理店であるニシヤマの西山博務代表取締役会長が祝辞を述べ、仕入先代表として日本ゼオンの松浦一慶取締役常務執行役員が乾杯のあいさつをし、祝宴に入った。

 アトラクションとして大阪フィルハーモニー交響楽団の木管五重奏で花のワルツ、上を向いて歩こう、星に願いを、マイ・ウェイ、威風堂々、川の流れのようにが披露された。

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