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電動車の多様なニーズに応える新規開発部材・部品などを初展示

NOK、「人とくるまのテクノロジー展 2025 YOKOHAMA」に出展

工業用品 2025-05-08

 NOKは5月21~23日の3日間、パシフィコ横浜(神奈川県横浜市)で開催される「人とくるまのテクノロジー展 2025 YOKOHAMA」に出展する。

 同社ブースでは、「Essential Core Manufacturing-社会に不可欠な中心領域を担うモノづくり」を掲げ、高電圧環境向けの「耐トラッキング性ゴム」をはじめ、高周速化対応シールや熱マネジメント製品など、電動車の安全性と快適性に寄与する多様な技術を紹介する。

 ■出展製品
 ◇「耐トラッキング性ゴム」※新規開発品/初展示=独自に開発した配合により、高電圧環境でのトラッキング現象を抑制するゴム材料。JIS規格で最高値となるCTI (比較トラッキング指数) 600 を満たしている。シール機能を付加した形状の部品に加工することで、 インバータやモーター周りの省スペース化、部品点数の削減ができる。また、適用箇所に合わせて、ゴム材料のベースを耐水性や耐油性を有するゴムに変更できる。

 ◇高速両回転用オイルシール※新製品/初展示=正・逆両方向の高回転化・高周速化に対応する新開発の「VFネジ」を採用したオイルシール。正回転・逆回転ともに、50m/秒の高周速領域でシール性を維持することができ、従来の両方向対応オイルシールの約2.5倍の高周速に対応。「VFネジ」は、リップ部分にV型の突起を設け、油を効率よく回収する。また、突起の形状を最適化することで、摩耗しても優れたシール性を発揮し、高い耐久性を実現する。電動車やロボットのモーターなど、高周速かつ正逆両回転する部位への使用を想定している。

 ◇回転用低トルク低リークシールリング※新製品/初展示=しゅう動面に油を供給する深い溝を有するテクスチャ形状と、ハウジングへの追随性を向上させる非対称(三日月)の形状によって、低トルク・低リーク(漏れ)を両立するシールリング。従来品と比べ、トルクは約70%、リークは約半分に低減した。自動変速機など、油圧保持が必要な箇所に最適となっている。

 ◇アルミ腐食対策用シール「RUSTECTOR」コーティング※新製品/初展示=電動車のユニットをはじめとしたアルミ筐体向けに耐塩水腐食機能を付加したガスケット。コーティングを追加することにより、アルミハウジングの表面粗さを埋め、耐腐食性を向上させた。ラバーガスケットと、鋼板にゴムを接着した「ソフトメタル」ガスケットの2種類を提案する。

 ◇多流路切換弁用シール※新製品/初展示=多流路切換弁用シールは、ゴムと低摩擦材を組み合わせ、独自の形状で設計。高いシール性と低トルクを両立し、スムーズに流路の切り替えを実現する。周辺部品を削減し、限られた熱エネルギーを無駄なく使用することができる。ロータータイプとディスクタイプの2種類を紹介する。

 ◇熱マネジメント部材「QLEASEシリーズ」
 <熱伝導部材シリーズ>
 デバイスの熱マネジメントに適した熱伝導部材のシリーズです。クレイ(粘土状)は、自由に変形することから、複雑な凸凹にも追随することで効率的な放熱を実現。クレイとゴムを合わせた複合品など、使用箇所に合わせた形状を提案する。

 <絶縁熱伝導樹脂>
 高放熱と高耐熱を兼ね備えた絶縁樹脂材料。高精度に成型が可能で、従来の金属部品から置き換えることで、車両の軽量化に貢献する。高温環境下(最大220度)での連続使用が可能で、高い放熱性と耐熱性が求められるモーターやバッテリー、インバータのバスバーやコネクタなどでの適用を想定している。

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