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原材料高騰などが利益を圧迫 

【インタビュー】レヂテックス菅井敬社長、主力の接着剤・粘着剤が堅調

インタビュー 2022-05-24

 レヂテックスは、天然ゴムラテックス接着剤・粘着剤を主力とするゴム素材メーカー。水性・水溶性の接着剤・粘着剤に加え、洗剤・洗浄剤、防塵防止材、ゴム成形品なども製造・販売している。独自製法の開発に力を入れ販路開拓を進め事業拡大をはかっている。同社の菅井敬社長に2022年4月期の業績見通しや海外拠点の現況について聞いた。


 ■2022年4月期業績見通し
 売上高は前期並みだが、営業利益は原材料価格の高騰により2ケタ近い減少を見込んでいる。原材料だけでなく梱包材や運賃、電力などの価格も上昇し利益を圧迫している。
 売上高の約7割を占める主力の接着剤・粘着剤は若干の増収となった。成形品も好調だった。医療関連製品は前期並み。中敷きなどの履物関連は良くなかった。コロナで外出が減ったこと、また在宅勤務が増えたことで履物需要が減少したのだろう。自動車関係も国内は若干減少した。

 ■海外拠点の状況
 タイの製造拠点の2022年4月期は前期比増収増益の見込み。タイは自動車関連やボール(サッカーなどのスポーツ用途)向けが中心で、前期(2021年4月期)はコロナの影響で業績がダウンしたが、その後順調に回復し、当期(2022年4月期)はコロナ前の業績を上回る見通しだ。
 タイの拠点は、タイ国内に加え他の東南アジア諸国や中国などにも輸出している。2016年に稼働を開始し順次増強してきた。海外売上高は全社売上高の3割弱を占めている。

 ■2023年4月期業績計画
 売上高は増加、営業利益は前期並みを目指す。原材料価格が上昇しているので、当社も製品価格の値上げを打ち出している。原材料価格は今後も上昇すると思われるので、これをしっかり浸透させたい。
 増収達成に向けて、今期は新製品の開発・販売拡大に取り組んでいく。

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