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2022年3月期業績

NOK 、シール事業は営業利益が53.0%増

決算 2022-05-12

 NOKの2022年3月期業績は、売上高が6,825億700万円で前期比14.4%増、営業利益が313億3,700万円で同116.6%増、経常利益が461億6,800万円で同151.8%増、純利益が258億3,500万円(前期は13億6,100万円の損失)だった。

 セグメント別でみると、シール事業は売上高が3,361億8,900万円で同14.7%増、営業利益が354億8,200万円で同53.0%増。自動車向けは半導体等の部品供給不足や東南アジア地域での新型コロナ感染拡大はあったものの、需要の回復幅が大きく販売は増加。一般産業機械向けも建設機械、工作機械、ロボット等の市場が好調を維持したことで販売は増加した。

 「シール事業は上期堅調も下期から半導体不足や原材料価格上昇の影響を受けた。売上高は自動車向けが2,481億円で同11%増、一般産業機械向けが881億円で同25%増。利益面では売上高の影響による増益要因があったが、原材料値上げによる増産コストや機械・金型修繕費の増加が減益要因となり、前期から123億円のプラスに留まった」(NOK)。

 電子部品事業は売上高が3,209億4,200万円で同13.9%増、営業損失が50億4,000万円(同83億7,100万円の損失)。半導体等の部品供給不足による減産影響は一部あるものの、需要回復により、高機能スマホ向けやハードディスクドライブ向けの販売が増加。また、自動車向けの需要回復に加え、電動車向け製品の拡販で販売が増加した。

 ロール事業等のその他事業は、売上高が253億7,500万円で同17.6%増、営業利益が8億9,300万円(同3億6,100万円の営業損失)。ロール事業は新型コロナ感染症の影響で落ち込んでいた複合機および補修用部品の需要が回復傾向にあり販売が増加した。

 2023年3月期業績予想は、売上高7,580億円で前期比11.1%増、営業利益が295億円で同5.9%減、経常利益が365億円で同20.9%減、純利益が205億円で同20.7%減を計画している。

 そのうち、シール事業は売上高3,760億円で同11.8%増、営業利益300億円で同15.5%減の見込み。「売り上げ増に伴う粗利の増加を見込むものの、材料費価格の高止まり、増産コストや製品開発投資分などを経費に織り込んでいることから、全体では前期から55億円の減益を計画している」(同)。

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