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【インタビュー】ユーシー産業社長永吉昭二氏

今期2ケタ増収を計画

工業用品 2016-02-08


 ユーシー産業の永吉昭二社長に、15年度の業績見込みや今期の業績計画、5カ年計画の概要、国内生産体制への移行などについてインタビューした。

 昨年は当社のユーザーである家電、空調、住宅業界の需要が軒並み低調で、その影響を受け減収減益となりました。売上高は前年比3%減です。しかし需要業界の落ち込みに比べると減少幅が小さいので、それほど悲観はしていません。

 減収減益の主な要因は3つあります。

 一つが、成長商品の一つである空調部材が競合メーカーの低価格戦略の影響を受け14年下期から販売が減少していること。毎年10―20%売り上げがアップしていた商品でしたが、市場を奪われました。そこで市場奪還に向けて当社としても価格対応をしましたが、15年度は数量で前年比5%ダウン、金額的にはさらに大きな減少になりました。

 しかし今期は数量・金額とも15年度を大きく上回る計画です。当社製品は、低価格でも他社品よりも品質が高いということが末端のユーザーまで浸透したことで、昨年末から急速に販売が回復しています。

 2つ目が、OEM商材の一つが、当社1社購買から2社購買になったこと。競合メーカーの低価格提案によるもので、販売量が半減しました。

 3つ目は、中国向け有償材料の支給が現地の在庫がだぶついたことで、大幅に落ち込みました。14年度は消費税増税前の駆け込み需要で、中国工場の生産が大きく伸びました。そこで大量の材料を供給しましたが、その後需要が低迷したため、在庫が膨らみました。
 

建築向け商材の営業強化

 16年度業績は10%以上の増収を計画しています。空調メーカーから大口のOEM案件を獲得し、15年度末から供給を開始しました。今期はフルシーズン供給することになるので売り上げに大きく貢献してくれるでしょう。

 特定の市場ですが、従来は2社購買における当社の比率が10%程度だったものが、15年度は当社の占有率が50%近くまで大きく伸び、今期はさらに高まる予定です。これも増収に寄与するでしょう。

 また従来、関東以北での活動が中心だった建築・建設向け商材を15年度から九州エリアまで広げ、沖縄でも展開を開始しました。今期はさらに、その活動を強化し数字につなげていくつもりです。
 

鳥取工場の生産性50%増へ

 当社はここ数年、3%程度の成長を続けてきましたが、昨年度は残念ながら3%減収しました。しかし今期は大幅増収をはかり、昨年の減少分を埋めるとともに、さらに大きく上積みしたいと考えています。

 今期は国内生産体制を強化していきます。具体的には、主に中国で生産していた「エアコン用断熱ドレンホース」を今期から国内生産に順次切り替えていきます。中国から設備を移管し、4月には国内の鳥取工場で量産体制が整います。ユーザーからの承認を得た後、秋口から本格生産を開始する予定です。来期中にはすべて日本生産に切り替える計画です。

 今後、中国での生産コストは人件費の高騰などにより、ますます上昇すると思われます。当社だけでなく、ユーザー企業も中国生産によるコストメリットが得難くなっており、国内生産回帰が加速すると考えています。

 そのため今期は、国内生産でも一定のコスト対応ができる自動化生産設備を導入することで、国内回帰を検討しているユーザーのニーズに対応し、新規需要を掘り起こしていきます。

 今期を初年度とする5カ年の中期経営計画を策定しました。先ほどもふれましたが、初年度の今期は2ケタ増収を計画しています。

 5カ年計画では、大幅な合理化・自動化・省力化も合わせて実行し、工場人員を最小限に抑える方針です。人員を最小限に抑えつつ、鳥取工場の生産性を50%アップさせることができるよう、生産体制の整備・構築に取り組みます。

 一方で開発部門や営業部門の人員は増強していきます。土木・電設を含めた建築・建設分野は、今後需要拡大が見込める市場なので、人員を増やし新規顧客獲得に注力していきます。

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