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約5割の軽量化を実現

豊田合成、「樹脂軽量ターボダクト」を開発

工業用品 2019-03-28

樹脂軽量ターボダクト


 豊田合成は3月27日、「樹脂軽量ターボダクト」を開発したと発表した。同製品は、車の環境性能向上に寄与するため、エンジンに空気を送るターボダクトを樹脂化し、重さを半減したもの。2019年2月にトヨタ自動車から発売された海外向けの新型ハイエースに搭載されている。

 ターボダクトはエンジンの出力を高めるために圧縮した空気を送るパイプで、高い耐圧・耐熱性能に加え、エンジンの振動を吸収する性能が必要とされる。そのため従来は金属やゴムなど複数のパイプで構成されていた。

 豊田合成では、長く複雑な形のパイプを成形できるサクションブロー工法を新たに導入。ターボダクト全体を樹脂で成形、約5割の軽量化を実現した。同工法は、金型に流し込んだ樹脂に空気を吹き込んで中空形状を作る「ブロー成形」と「吸引」を組み合わせたもの。金型の上から流し込んだ樹脂を下から吸引し、金型内の複雑で長い空洞部に行き渡らせ、空気を吹き込んで中空形状を作る。

 また、材料に軟質樹脂を採用したほか、パイプの一部を蛇腹形状にするなど設計を工夫することで、耐圧・耐熱や振動吸引の性能を確保している。

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