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【新社長紹介】

海外営業で力を発揮したドゥ・ヤマモト社長 川口亮氏、採用・人材育成に力そそぐ

工業用品 2018-11-13


 9月から山本勲前社長(現会長)の後を受けてドゥ・ヤマモト(東京都江東区)の3代目社長となった川口亮氏(38)。

 取材をしていて頭に浮かんだ言葉が次の二つの四字熟語だった。

 『意気軒昂』
 『意想奔出』

 意気軒昂のほうは三十代と若く、社長就任したばかりなので当たり前なのかもしれない。しかし話を聞いていて、この人から泉が溢れるように出てくる事業欲の多彩さ、そしてそれが実現に向けてしっかりと裏打ちされている思考の確かさには驚かされた。

 ただ夢物語を語る人ではない。ひとつのアイデアを思いつくと、そこから実現に至る道筋を技術者が設計図を引くように周りの人間に分かりやすく示し、着実に手を打っていく『信念実行』の人でもある。

 1980年9月18日生まれ、群馬県太田市出身。日大生産工学部を2002年に卒業。もともと起業意欲がつよく、大学時代から資金を貯めるためアルバイトを掛け持ちするなどがむしゃらに働く。当時は街の電器屋となるのが夢だった。モノも売るけれど配線工事もする、電球ひとつでも交換に行く、そんな店。

 その後、太陽光発電を事業とする会社に入り11年まで9年間、営業として働く。09年には縁あって山本会長の娘と結婚。

 その会社を辞めて11年4月、ドゥ・ヤマモトに入社。

 工場での研修、営業現場を回って自分の居場所として選んだのが海外営業部。

 いわば縁故入社で中途入社。会社の仲間に認めさせるには実績を上げるしかない。負けじ魂に火が付いた。以降7年余、海外事業部は1人から現在外国籍の社員も定着し6人の人員を抱える。売上、利益も大いに会社に貢献するまでになった。

 新社長の抱負としては現事業のブラッシュアップと新事業の立ち上げ。海外事業で得た知見を生かし、いま日本では手に入りにくいが必要とされている製品の販売や、将来性の高いWebマーケットにも目を向ける。

 しかし新社長がなりよりも力を入れたいと考えているのが人材の育成。「事業のあるべき姿は見えているので、それを実行していく人への投資は積極的にやっていく。皆が前向きに仕事できるように人事・給与・教育を含めた制度はできた。毎年新卒者も採用していく考えだ」

 新年度には男性2人、女性1人が入社する。女性を営業として採るのは初めて。川口社長は女性のポテンシャルにも期待する。「面接で大企業を蹴ってでも当社の営業として働きたいという熱意がすごかった」今後も多様な人材を積極的に受け入れる。

 家族は男の子3人(9歳、7歳、4歳)。趣味はアウトドア(キャンプ)。ゴルフ。

 川口亮(かわぐち・りょう)氏の略歴
 1980年9月18日生まれ、38歳。2011年4月ドゥ・ヤマモト入社、13年4月同社取締役・海外事業部部長、15年4月同社取締役副社長、18年9月同社代表取締役社長

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