【特集】手袋
宇都宮製作、極薄手袋に新商品
工業用品 2016-10-04

シンガープラテMD-PF
宇都宮製作は医療・介護・食品・工業分野などに手袋をはじめとした衛生材を展開している。生産については自社工場を持たないファブレス企業として、国内をはじめ中国、東南アジア諸国など多数の協力工場で製造し、製品構成や需要の変化、海外情勢の動向に柔軟に対応できる体制を整えている。
16年3月期業績は、利益面では製品構成の高い輸入品が為替の影響を受けたことで減益となったが、15年に発売した閉鎖式排便ケア用品「プロプラス トリベンバッグ」や、一度拭くだけで防菌・防ウィルス作用を長時間持続する「プロプラス 防菌ウェットワイパー」などの新商品が業績に貢献。売上高は109億3000万円となり、前期比4.6%増となった。
足元(4―6月)の状況は堅調だ。前期に比べ円安が和らいだことに加え、6月に発売した接触・交差汚染を徹底防御する使い切りタイプの極薄手袋「シンガープラテ MD―PF」の販売が好調に推移している。
「シンガープラテ MD―PF」は、しなやかなはめ心地を実現した塩ビ製手袋。最大の特長は手袋を収めた箱の取り出し口にある。これまでの同タイプの商品は、25枚毎に左右交互に収められている場合が多く、取り出し口も中央に位置していたため、取り出す際に指や手のひら部分に触れてしまうなど衛生面で問題となっていた。
「シンガープラテ MD―PF」は箱の左側に指先、右側に袖口が来るように全枚数が収められており、取り出し口は袖口側に配置されていることから、指や手のひら部分に触れることなく取り出せる画期的な商品となっている。
同社では箱のデザインについて特許を出願中で、「現在特に大きな反響を得ている」(同社)という医療業界を中心に展開していく方針だ。
また医療業界向けでは、昨年10月に上市した「眼」への曝露を防ぐアイガード「パラシールド」が、これまで課題となっていた「曇る」「装着感が悪い」「めんどう」を解消する商品として好評を得ており、「シンガープラテ MD―PF」などと合わせて拡販することで通期業績アップを目指す。
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