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液体化で使い易く、用途拡大に期待

ニッタ、CNT(カーボンナノチューブ)分散で新技術

工業用品 2018-02-26

 ニッタはこのほど、カーボンナノチューブ(CNT)の独自分散技術において新技術を開発したと発表した。独自技術で長尺単離分散させたCNTを毛糸玉のように丸めた構造体(綿球状)にすることで流動性、導電性、膜強度を向上させる。使い勝手が良くなるとともにCNT本来の機能を向上させることで今後の用途拡大が期待できる。

 CNTは直径がナノ(10億分の1m)サイズ、長さがミクロン(100万分の1m)サイズの管形状炭素材料で、軽くて強く、導電性や熱伝導性に優れるのが特長。通常は凝集して存在しており、使用時には特長を十分に発揮させるために分散剤を使用するが、分散剤が表面に残ることで本来の機能を低下させることが課題となっていた。

 ニッタでは分散剤を使用せずにCNTを長尺単離分散させる技術を開発。分散剤フリーかつ長尺分散により、少量の添加で機能発現(強度、導電性)させることに成功している。今回発表したのは、この技術をさらに一歩進めたもの。長尺単離分散させたCNTを綿球状にすることで流動性を向上させる液体化を実現。長尺分散では互いに干渉し合うことで粘度が高いゲル状化するという使用上の課題があったが、液体化により一般的な塗工が可能になり、印刷時のスクリーンやスプレーノズルの目詰まりを抑制するなど使用上の幅が大きく広がった。さらに乾燥時には、CNTが扁平化することでネットワークを形成し導電性が向上、また鱗片積層構造となるため膜強度も向上するなど、これまで以上の機能も発揮できる。

 同社ではこれらの特長により、これまで長尺のCNTの適用が困難だった「電池電極」や「電子放出源」などへの応用事例を紹介している。2月14―16日に東京ビッグサイトで開催された「nano tech 2018」に出展し、新技術を初披露。液体状の長尺CNT分散液とともに前述の用途例なども展示し、来場者に向けて新技術をPRした。

 なお、ブースではナノ分散カーボンナノチューブを炭素繊維へ均一複合化する技術「Namd」(エヌアムド)も紹介し、同技術を活用して開発したYONEXのバドミントンラケットやゴルフクラブも展示した。

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