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【新年トップインタビュー】

クラレプラスチックス社長中島多加志氏、「営業マンを育成しゼロベース分野を開拓する」

工業用品 2018-01-11


 ■17年度のゼロベース製品
 ゴム・化成品、フィルム・ラミネート、コンパウンドの3事業でそれぞれ、いくつか製品化されている。ホース類では複合ホースでひとつゼロベース製品を開発した。すでにビジネスにつながっている。コンパウンドでは、メディカル関連で新製品を開発した。高齢化社会の中で医療分野は今後成長が見込まれるので、新製品開発を積極的に進めたいと思っている。また滑り止めのグリップ用途でも、これまでにない新しい発想の製品を開発している。

 ■プロジェクト立ち上げ
 私は3月に社長に就任したが、その翌月の4月に7つの新規開発プロジェクトを立ち上げた。その他に品質保証や業務効率化、生産コスト削減、購買コスト削減、物流システムの構築をテーマにしたプロジェクトが5つある。各プロジェクトには、生産部門、管理部門、営業部門とすべて部門から人員が参加し、プロジェクトリーダーのもと討議を続けている。

 ■海外事業
 海外事業を今後伸ばしていきたい。社長就任後、アセアン地域を回ってきた。各国とも成長市場ではあるが、まだ圧倒的にインフラが不足している。当社はインフラ関連製品のラインアップが充実している。国内や現地で良いパートナーを見つけ、2-3年後には、海外に進出したいと思っている。海外売上高はまだ僅かだが、今後、拡大していきたい。

 ■物流コスト上昇への対応
 物流業者からの値上げ要請が当社にも来ている。物流コストについては、この先、年々厳しくなって来ると思われる。対策として、当社では地域ごとに物流パートナーの見直しをはかっている。信頼ができ、少しでも好条件で請け負ってくれる業者と取り組んでいきたい。

 ■人材確保
 当社の生産拠点である伊吹工場も営業部門も新卒者の採用が難しくなっている。伊吹工場は長年地元の工業高校や大学から採用している実績があるので、今春も新卒を採用することができたが、営業職の新卒採用は応募がなくて断念した。そのため中途採用をしたが、優秀な人材を採用できたので良かった。営業に関しては、今後は中途採用が中心になるだろう。伊吹工場では、地域の駅伝大会にスポンサードするなど、地域との共生に取り組み、今後も人材確保ができるよう努力していく。

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