【新年トップインタビュー】
ニチリン社長前田龍一氏、「生産技術センターを設立、革新的なモノ作りを行う」
工業用品 2018-01-10
■積極的に設備投資
17年度は前期を10億円ほど上回る約27億円の設備投資を行った。海外生産拠点が設備の更新時期を迎えたこともあり、国内・海外で例年以上の設備投資となった。
国内では、姫路工場内に生産技術センターを設立した。17年末に完成し、18年から稼働する。ここでは革新的なモノづくりや新工法の開発に取り組む。当社グループのモノづくりや技術の集積拠点にしていく。また海外の人材のトレーニング拠点としても活用し、海外でのビジネスをよりスムーズに行えるようにしたい。
そのほか、最新設備への更新や生産ラインの増強などを各拠点で行った。
■自動車EV化への対応
EV車は重いバッテリーを搭載するので軽量化が重要になってくる。そこで部品も金属から樹脂化へ進むので、高付加価値樹脂製品の開発に注力していく。二輪車でもEV化が進み始めている。二輪については、国内メーカー4社で世界的なシェアを持っており、日本主導で進められるので有利だ。当社も二輪車EV化への対応を進めていく。
エアコンホースについては、エアコンの冷媒に使う物質の切り替えにより、冷房性能を高めるニーズがある。当社として、冷房性能を高めるための部品として内部熱交換器(IHX)を開発した。今後は、自動車で培った技術を活用し住宅設備にも用途開拓をしていきたい。
■人手不足への対応
ニチリングループで130-140台のロボットを導入することにより生産工程の自動化進め、省人化に努めている。また新工法を開発することにより省人化をはかっている。製品開発面においても、生産しやすい製品を開発するよう努力している。
新卒採用にあたっては、積極的に外国人を採用しており、17年度は30%採用した。海外でビジネスをするには現地語を話せる人材が必要なので今後も採用を増やしていく。彼らはみな優秀で、母国語に加え、英語、日本語が話せるので貴重な戦力になっている。
■システム統合
経理システムと生産管理システムを2020年までにグループ全体で統一したいと思っている。経理システムについては中国とアジアで導入を終えた。生産管理システムについてはアメリカと国内子会社2社に導入した。海外ではHNBHのシステムが優れているので、グローバルワンで運用できるよう上手く融合させたいと考えている。
■中計の進捗状況
2020年までの中期経営計画の進捗状況だが、2017年の第1フェーズで営業利益率8%以上、当期純利益率5%以上という数値目標を大幅にクリアした。第2フェーズでは、さらに高い数値目標を掲げる計画で、2月14日の決算で発表する。
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